睡眠中の無防備な状態で天敵に襲われたり、災害にあってはひとたまりもありません。
そもそも人をはじめとする動物はなぜ眠たくなるのでしょうか。
生物にとって眠ることは生命を危険に晒すことにつながります。
皆さんは「トムソンガゼル」という草食動物をご存知でしょうか。ケニアやスーダンといったアフリカ東部に生息している小柄ですばしっこい動物です。このトムソンガゼルを主食としているのが「チーター」です。チーターは皆さんご存知のとおり地上最速といわれる肉食動物です。
トムゾンガゼルは、この天敵チーターから身を守るため、進化の過程でいくつもの生き延びる術を身につけたといわれています。その術のうちの一つが一回の睡眠時間を30分に減らすというものです。
睡眠時間30分。。。
ここだけ聞けば「ものすごく短い睡眠時間だな」と感じますよね。
しかし、命のかかっているトムソンガゼルとしては襲われるリスクを限りなくゼロにしたいはずです。それにもかかわらず睡眠時間をゼロにすることには至っていない。
つまり、睡眠によって天敵に襲われるリスクがあるにもかかわらず眠ろうとする。
動物にとってはそれほどまでに眠ることが大切であるということになります。
では人をはじめとする動物は何のために眠るのでしょうか。細かな目的はたくさん存在しそうですが、基本的には以下のような目的で眠ると言われています。
・生命の維持
・記憶の整理
眠ることが生命を維持することにつながるから動物は眠ろうとするのですね。これ、当たり前のことかもしれませんがすごく大切なことなんです。
仕事、家事、子育て、勉強等で忙しい現代人にとって、睡眠時間は削られていく傾向にありますが、そもそも身体の健康状態を保つためには睡眠が必要不可欠であるということです。
では、『生命の維持』とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
眠ることで生命の維持に必要なホルモン(成長ホルモン等)が分泌されます。これが生命の維持に大きく関わってくるのです。
生命の維持にかかわっていくホルモンは以下のようなものがあります。
・成長ホルモン
・メラトニン
・セロトニン
・コルチコステロイド
以降の記事ではこれらのホルモンのはたらきについて述べていきます。
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